Jitsi Meetあれこれ

はじめに

ここまで、Jitsi Meetのインストール手順や、セキュリティ強化のための工夫など、記事を書きました。

ここでは、これまでの記事で書ききれなかったことや、構築してみて感じたことなどをまとめます。

※今後、何か思いついたら追記します。

Jitsi Meetあれこれ

長所、使い道

Jitsi Meetサーバーを自前で構築、運用する大きなメリットは、
「無料・時間無制限、(サーバーリソースによるが)ミーティング数や参加者数が無制限の、ZoomやGoogle Meetのようなのオンライン会議サービスを利用できる」
ということでしょう。

Jitis Meet には、ざっくりいえば、「ミーティング開催に必要な機能」しかありません。
管理GUI機能がなく、Jibriを設定しない限り録画データは残りませんし、ユーザー管理、ミーティングの開催履歴や参加ユーザーの管理・履歴といったミーティング内容に関わる情報をサーバーに保存しません。

これは、当初は大きな短所だと感じましたが、逆にいえば、万一不正アクセスをされたとしても漏洩する情報がほとんどありません。
ログを解析すれば、ミーティングの開催頻度がわかる程度です。

調べていませんが、安全のため、あえてミーティングの情報を保存しないようにしているのかもしれません。

セキュリティ上のリスクとしては、
「部外者が会議を作成する」
「作成、開始した会議に部外者が参加する」
ぐらいでしょうか。

これらは、以下のような設定や運用方法の対策が考えられます。

  • ファイアウォールでアクセス元IPアドレスを限定する。固定IPアドレスではなくても、アクセス元の国を限定するだけでも不正アクセスを一定数減らせる。
  • ホストユーザー認証を設定する。
  • ゲストユーザーのパスワード認証を必須とする。
  • ゲストユーザーの顔の目視確認を必須とする。

用途としては、ZoomやGoogle Meetと同様ですが、企業・組織のビジネス会議だけではなく、オンライン授業・講習、オンラインサロンなど、さまざまなジャンルに使えそうですね。

可用性

「Jitsi Meetはオンラインミーティングを利用するだけの場所」ととらえて、
「サーバー障害発生時は、Google MeetやZoomや共用Jitsi Meetサービスを使用するなどで代替する。可用性は重視しない。」
と割り切れれば、サーバー費用や保守管理費用等のランニングコストを抑えられるでしょう。

可用性を重視しないと決めれば、比較的高スペックで安価なVPSを利用すればコストパフォーマンスがよいです。
例えば、KAGOYA CLOUD VPS であれば、6 CPU, メモリ8GB, SSD 800GBで、月額3,410円(税込)です。

・KAGOYA CLOUD VPS 料金・機能・テンプレート
https://www.kagoya.jp/vps/function-plan/

録画機能

Jitsi Meetの録画機能としては、録画データの保存先がクライアントローカルとサーバーの2種類あります。
以前、Jibriによる録画設定でも書きましたが、Jibriによるサーバー保存録画機能は、ダウンロードする機能まではついていないため、使い勝手があまりよくないです。

デフォルトではJibriコンテナは起動しないし、1インスタンスあたり1つの会議しか録画できないため、複数の会議を同時に録画するには、複数のJibriコンテナを起動する必要があり、構築の手間もかかります。

クライアントローカルに保存する機能は、以前はサイズ1GBの制限がありましたが、2025年6月にリリースされたバージョン10314から、そのサイズ制限がなくなったので、ローカル録画保存で十分だと思います。
セキュリティ的にも、録画データ等の会議データは、Web機能をもつサーバーに保存しないほうが安全です。

Docker? or 非Docker?

僕は、当初はDocker版のほうがインストールしやすいと考え、Docker版Jitsi Meetを運用しやすくする工夫として、以下の設定について記事を書きました。

これらはすべて、Dockerならではの扱いにくさを改善するための設定なんですね。
そう考えると、こういった設定が不要な、非Docker版のほうが構築・運用しやすいかも、と感じるようになりました。

非Docker版の短所としては、Docker版の .env のような、複数のコンポーネントに影響するグローバルな環境設定ファイルが存在しない点があります。
例えば、ホストユーザー認証設定などは、複数コンポーネントのconfigを編集する必要があります。

また、Jibriによる録画機能を使用するのであれば、複数の会議を同時に録画するため、複数のJibriコンテナを起動する必要があり、事実上、Docker版が必須となります。

おわりに

Jitsi Meetについて、これまでの記事で書ききれなかったことをまとめました。

Jitsi Meetは、無料で制限なく利用できる、オープンソースのオンライン会議ソフトウェアです。

インストールは比較的容易ですので、安価なVPSサーバー等でテストしたうえで、
Jitsi Meetのオンライン会議機能、サーバー構築・運用コストと、
各社有料サービスのオンライン会議機能・利用コスト
を比較して、採用を検討するとよいでしょう。


Jitsi Meetについて書いた記事まとめ。

タイトルとURLをコピーしました